笙野頼子の「硝子生命論」読み終わりました。
一回借りて、時間切れで途中で返したけどしばらくしてどうしてももう一度読みたくなってもっかい借りて、やっと読み終えた……。
なんていうか、全部読み終えてまず「これが文芸雑誌に載ってたのが凄い!」という感動と衝撃。文芸雑誌ちゃんと読んだことはないんだけど(笑)
感想とかなんかそういう次元じゃなくて……人によってはダメになる。色々と。
少女文学的で、小川洋子や、多和田葉子、倉橋由美子の世界がどストライクな人間なら読めると思う。
私はどストライクでしたよ…。どストライクすぎておかしくなりそうになったり、ふと現実に戻ったり、なんだか水を張った浴槽に、誰かに顔を突っ込まれるような…でも水の中で苦しくはなくって、むしろそっちがほんとは自分のいたい世界なんじゃないの?って思うような本。
浴槽から顔を上げて空気を吸うんだけど、なんかもうそんなことはだんだんどうでもよくなってくる。
まさに少女文学らしい本だった。
何かを崩壊させるほどの破壊力を持つ凄まじい本なので、一気読みはできなかった。
途中で思わず本を閉じてしまって、呼吸を整えてからさぁもう一度ダイブしよう!っていう感じ。
「硝子生命論」は、昔の幻想文学雑誌を取り寄せて(山尾悠子目当て)その中で紹介されてる作家として興味を持って本を借りたんですが、実はそれ以前にすでに出会ってたみたいで、借りた図書館で前々からずっと気になってた本が(まだ借りたことはない)、よく見たら作家が笙野頼子だったんですよね。
背表紙や本の装飾は覚えてたけど作家の名前までは意識したことなくて、硝子生命論を借りた際に「あ、この本まだあるな」と思ってよく見たら笙野頼子だったっていう。
やっぱり自分の趣向に合うものって向こうから来るんだなと思いました。